2016年5月7日土曜日

中村雅俊「マーマレードの朝(from Five Rock Show)」[桑田佳祐 Songbook]

1980年10月公開の角川映画「野獣死すべし」の併映作品「ニッポン警視庁の恥といわれた二人組 刑事珍道中」は中村雅俊さん・勝野洋さん主演のコメディ作品でした。

この作品の主題歌となったのが中村雅俊さん自らが歌う「マーマレードの朝」で、作詞作曲が桑田さんによるものでした。どういう流れで桑田さんのところにこの依頼があったのかはっきりはわかりません(とは言うものの、「刑事珍道中」の映画音楽は近田春夫さんが担当で、それは当時近田さんがアミューズ内に自身の事務所を設立し、さらには中村さんと同じコロムビアに移籍したばかりというのもあり、その辺の絡みもあるのかもしれません)。映画公開に先駆け80年9月にBlow Up(日本コロムビア)からシングル・リリースされています。


サブタイトルに「from Five Rock Show」とある通り、同年7月リリースのサザンのシングル「わすれじのレイド・バック」のB面に収録されていた「Five Rock Show」の一部を発展させ一曲に仕上げています。
追記:2025年7月12日のTOKYO FM「桑田佳祐のやさしい夜遊び」によると、中村さん側から「Five Rock Show」の一部を発展させてほしいというオーダーがあったということです。
そもそも80年2月以降シングルを毎月1枚、合計5枚リリースするというサザンの企画タイトルが「Five Rock Show」で、最後5枚目のB面に同タイトルで複数の細かい楽曲のメドレー(これはたぶんBeatlesやソロ/WingsになってからのPaul McCartneyあたりがヒントなんだと思いますが)を男性陣で歌い繋いでいくという、遊び心に満ちた一曲でした。この曲の冒頭と、ラスト手前の計2回登場する英詞のヴァースを元に拡張させたのが「マーマレードの朝」でした。サザン版での歌詞(英詞)も基本的にそのまま使われていますが、文法的に・内容的にアレなところが微妙に変わっています。

編曲はこれまた「新田一郎(スペクトラム)」さんでして(ということは演奏も?)、コーダのトランペットとか、どことなく既聴感がありますね。他にも当時の桑田さんの要素がいろんなところで聴こえますが、なにぶんこの頃のサザンといえば趣味趣味音楽全開の頃で、ヒットには至らなかったようです。


2016年4月29日金曜日

Delegation「It's Your Turn」[Ken Gold Songbook]

『Deuces High』のチャート成績も芳しくなく、Arioraとの契約も終了したDelegationは新メンバーに最初で最後の女性メンバーであるKathy Bryantを迎え、3人組となります。


82年初頭の『Deuces High』以降、しばらくレコードのリリースもありませんでしたが、3人が83年の10月に英CBSから単発でリリースしたシングルが「It's Your Turn」c/w「Can We Get It Back」でした。両面Gold-Denneコンビ作、Ken Goldプロデュースといういつもの布陣で制作されており、A面は『Deuces High』の延長で、シンベとRobert Ahwaiと思しきカッティングが炸裂するアーバン・メロウ・ファンク路線です。7インチだけでなく12インチも作られており、12インチ収録のExtended Versionは別ミックスの長尺版が収録されています。ここでは7インチ・ミックスには入っていないギター・ソロを聴くことが出来ます。B面はKathy Bryantがリードを取ったDelegationでは珍しい、オールド・スタイルでアッパーな1曲ですが、これは最初からリードをBryantに取らせることを想定して書かれたのでしょう。

さて、この1枚のみでBryantはDelegationを脱退し、またまたRicky BaileyとRay Pattersonのコンビに戻るのですが、さらにDelegationに転機が訪れます。事情はわかりませんが、専属プロデューサー兼作家のKen Goldとも離れてしまうのでした。これ以降、活動拠点を評価の高かったドイツに移したようで、85年にドイツのHigh FasionというレーベルからHans HahnプロデュースでBailey-Patterson作の「Thanks To You」をリリース。しかし、その後Pattersonもグループを離れ、遂にDelegationはBaileyのソロ・プロジェクトとなってしまいます。1人になったDelegationは87年に独ZYXからGold-Denneコンビの往年の名作「Where's The Love (We Used To Know)」をHans Hahnプロデュースでリメイク。89年には『The Promise Of Love』『Eau de Vie』からの選曲に87年の「Where's The Love」、また「Thanks To You」の88年ミックスを加えたベスト盤『The Best Of Delegation』が独ZYXからリリースされ、新録のメドレー「The Mix」もDelegation featuring Ricky Bailey名義でシングル・リリースされました。このメドレーも往年のGold-Denne作品ばかりで構成されており、今ひとつ過去作品から新たな一歩が踏み出せないような活動状況でした。

Ken GoldがDelegationと再びタッグを組むのは、もう少し先の、90年代半ばのことでした。




2016年3月17日木曜日

山下達郎・伊藤銀次・大滝詠一『NIAGARA TRIANGLE Vol.1』のバージョン違い

大滝詠一さんの32年ぶりのニュー・アルバム(???)、『DEBUT AGAIN』がリリースされます(しかし相変わらず細かいクレジットがありませんね…記録魔っぽいイメージのある大瀧さんですが全然残してないんでしょうか…)が、それはそれとして、発売から40年が経とうとしている『NIAGARA TRIANGLE Vol.1』収録曲のバージョン違いでもまとめてみたいと思います。40周年盤は去年の分で打ち止めなんでしょうか?と思って去年の『SONGS』『MOON』をよく見たら“ナイアガラ・レーベル設立40周年”を記念していたんですね…。

(2026/4 50周年リリースの情報を追記して、全体を見直ししました)



●ドリーミング・デイ

◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
山下達郎 FROM ナイアガラ 1979
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
TATSURO FROM NIAGARA 2009
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B … シングル用モノ・ミックス
幸せにさよなら/ドリーミング・デイ(Single)

◆Version C … 
ヴォーカル大きめ・エコー深めで奥行きのある86年の吉田保によるミックス、冒頭の「Come on, babe!」はオミット
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Version D … Version Cの冒頭ギターをカットしたバージョン
NIAGARA FALL STARS 2nd Issue 1986
NIAGARA FALL STARS 2nd Issue in NIAGARA CD BOOK I 1986

◆Version E … Version Bと同じミックスと思われるが、フェイドアウトのタイミングがVersion Bよりかなり遅い
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
TATSURO FROM NIAGARA 2009
幸せにさよなら/ドリーミング・デイ(Single) in NIAGARA 45RPM VOX
NIAGARA 45RPM VOX CD Edition in NIAGARA 45RPM VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026 CD

◆Version F … 一部ヴォーカルの異なる、すっきりした95年の笛吹銅次によるミックス
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Track … イントロ開始数秒前のギターから始まり最後はフェイドアウトせず演奏が終わるところまで聴ける、95年の笛吹銅次によるカラオケ
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026


●パレード

◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
山下達郎 FROM ナイアガラ 1979
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 2011 
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B … 終盤の“お祭りSE”に入る前にフェイドアウトする、1982年シングル用バージョン(Version Aの2ミックス・マスターに若干エコーをかけている?)
Down Town(Single 1982)

◆Version C … 
ヴォーカル大きめ・エコー深めで奥行きのある86年の吉田保によるミックス、冒頭のピアノはVersion A・Bと別テイク
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Version D … “'82リミックス・ヴァージョン”、エンジニア・笛吹銅次のクレジットがあるものの、実際はVersion Cの冒頭ピアノと終盤“お祭りSE”をカットしたバージョン
パレード(Single)
ポンキッキーズ・メロディ

◆Version E … 笛吹銅次により95年に新たに作られた、冒頭ピアノと終盤“お祭りSE”が入っていないミックス
TREASURES
TATSURO FROM NIAGARA 2009
OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜

◆Version F … 1974年4月ニッポン放送第一スタジオで録られた通称“LFデモ”、簡素なモノ・ミックス
NIAGARA FALL STARS 1981

◆Version G … LFデモ、86年のステレオ・ミックス
DAWN IN NIAGARA in NIAGARA CD BOOK I 1986

◆Version H … 94年版SONGS収録のLFデモ、エコーがかなり強い
SONGS 1994

◆Version I … 05年版SONGS収録のLFデモ、エコーが一番少ない
SONGS 2005

Version J … Version Iの冒頭カウントをオミット
SONGS 50th Anniversary Edition CD

Version K … Version Eと同じだが、終盤に“お祭りSE”が繋げられているバージョン
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Track A … 02年山下達郎『RARITIES』初回限定盤のボーナス・ディスク用に用意されたカラオケ、
冒頭ピアノと“お祭りSE”は無し・各パートの定位はVersion Aに近づけている
ORIGINAL KARAOKE COLLECTION in RARITIES

◆Track B … 95年の笛吹銅次によるカラオケ、冒頭ピアノ無し・カウントあり・“お祭りSE”ありで一部パートは定位もVersion E・KやTrack Aとも別
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026


●遅すぎた別れ

◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
山下達郎 FROM ナイアガラ 1979
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
TATSURO FROM NIAGARA 2009
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 2011 
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B  … ヴォーカル大きめ・エコー深めで奥行きがありフェイドアウトが15秒ほど長い、
86年の吉田保によるミックス
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Track … 冒頭カウントから始まり最後はフェイドアウトせず演奏が終わるところまで聴ける、95年の笛吹銅次によるカラオケ
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026


●日射病

◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B  … おそらくVersion Aの2ミックス・マスターにエコーをかけたバージョン
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986

◆Version C  … 85年の大野邦彦によるミックス、Version A・Bより20秒ほど早くフェイドアウトする
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Version D  … 福生のユニットバスで録ったリードヴォーカルの「Bathroom Version」、間奏でトイレを流す音入り
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version E  … 95年の笛吹銅次によるリミックス、リードヴォーカルはVersion Dのものを使用、間奏でトイレを流す音入り
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Track … 一声・カウントから始まり最後のフェイドアウトは1分10秒ほど長い、95年の笛吹銅次によるカラオケ
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026


●ココナッツ・ホリデイ'76


◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 2011 
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B  … おそらくVersion Aの2ミックス・マスターにエコーをかけ、冒頭ギロをカットし、早めにフェイドアウトするバージョン
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986

◆Version C … Version Aと同じミックスだが、Version Bよりも早くフェイドアウトする
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995

◆Version D … ダビングの賑やかしのみの“ココナッツ・ホリデイ3日目”
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026 CD

◆Version E … 冒頭のギロなし・最後までエレピとギター以外もフェイドアウトしない、大野邦彦による85年のミックス
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026


●幸せにさよなら

◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA FALL STARS 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 2011
GOLDEN☆BEST 伊藤銀次 〜40th Anniversary Edition〜
NIAGARA FALL STARS '81 REMIX SPECIAL in NIAGARA CD BOOK II
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B … ドラムとベース、ピアノを
細野晴臣・松任谷正隆による演奏に差し替え、山下達郎・伊藤銀次・大滝詠一の3名がヴォーカルを取ったシングル用モノ・ミックス
幸せにさよなら/ドリーミング・デイ(Single)

◆Version C … Version Bと同じミックスと思われるが、フェイドアウトのタイミングがVersion Bよりかなり遅い
山下達郎 FROM ナイアガラ 1979
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
幸せにさよなら/ドリーミング・デイ(Single) in NIAGARA 45RPM VOX
NIAGARA 45RPM VOX CD Edition in NIAGARA 45RPM VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026 CD

◆Version D … おそらくVersion Aの2ミックス・マスターにエコーをかけたバージョン
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986

◆Version E … Version Bのドラムとベース・ピアノを使用(以降全て同様)、一部未発表のギターフレーズも追加され、間奏のハーモニカ・ソロも途中からVersion A〜Dとテイクが違う、吉田保によるヴォーカル大きめ・エコー深めで奥行きのあるミックス
NIAGARA FALL STARS 2nd Issue 1986
NIAGARA FALL STARS 2nd Issue in NIAGARA CD BOOK I 1986
"CHANGES" - History Of GINJI -

◆Version F … ”山下ヴォーカル・バージョン”、山下達郎(録音が存在しないパートは伊藤銀次)のヴォーカルのみで構成され、ハーモニカもイントロと間奏(Version Eと同じ)のみ登場、終盤で未発表のギターが登場する、おそらく95年の笛吹銅次によるステレオ・ミックス
TATSURO FROM NIAGARA 2009

◆Version G … 大滝詠一→山下達郎→伊藤銀次の順で歌い回され、間奏のハーモニカ・ソロがVersion A→Version E→Version Aのものに編集されており、終盤でVersion Fと同じギターが登場する、おそらく95年の笛吹銅次によるステレオ・ミックス
BEST ALWAYS

◆Version H … 
Version Bのヴォーカルを使用した、Version Eと同じ音像・編成の吉田保による86年のステレオ・ミックス
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Version I … 笛吹銅次による95年のすっきりしたステレオ・ミックス、ヴォーカル・ハーモニカはVersion Aのもので終盤のハーモニカあり・リードギターあり
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Version J … 笛吹銅次による95年のステレオ・ミックス「山下&大滝ヴォーカルバージョン」、ハーモニカはVersion Eのもので終盤のハーモニカなし・リードギターあり
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Track A … 基本的にはVersion Gと同じように作っているが、冒頭一声入りカウントあり、間奏のハーモニカはVersion Eと同じで、フェイドアウトもVersion Gより20秒近く長い、おそらく95年の笛吹銅次によるカラオケ
BEST ALWAYS TRACKS

◆Track B … Track Aと同じだが、フェイドアウトせず演奏が止まるまでをノーカットで収録
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026


●新無頼横町

◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 2011 
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B  … 吉田保による、ヴォーカル大きめ・エコー深めで奥行きのあるミックス
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Track … 冒頭ギター〜カウントが入り、ハイハットとスネアが左右に振られた笛吹銅次による95年のカラオケ
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026


●フライング・キッド

◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
山下達郎 FROM ナイアガラ 1979
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
TATSURO FROM NIAGARA 2009
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B  … ヴォーカル大きめ・エコー深めで奥行きのある、
吉田保による86年のミックス
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Version C  … Version BほどではないがVersion Aよりは見通しがよくなり、間奏のギターソロもVersion Bよりさらに聞きやすくなった、95年の笛吹銅次によるミックス
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Track … 冒頭カウントから始まる、笛吹銅次による95年のカラオケ
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026


●FUSSA STRUT Part-Ⅰ

◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B  … 2025年のニュー・エディット、ニュー・ミックスおそらく後述Version Cのショート・エディット
朝からゴキゲン(Single) in All About Niagara 1973-2024 Deluxe Edition

◆Version C  … コーラス大きめ・しゃもじのダブ処理なし、フェイドアウトせず演奏が途切れた後まで聴ける、95年の笛吹銅次によるミックス
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Track … 冒頭ウォームアップの音が入り、しゃもじのダブ処理なし、最後はフェイドアウトせず演奏が途切れるまで聴ける95年の笛吹銅次によるカラオケ
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026


●夜明け前の浜辺

◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
NIAGARA TRIANGLE Vol.1  in NIAGARA CD BOOK I 2011
WHEN MY NIAGARA MOON TURNS TO GOLD AGAIN(Single) in NIAGARA x SHIPS COLLAVOX 
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B  … おそらくVersion Aの2ミックス・マスターにエコーをかけたバージョン
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986

◆Version C … Version Aの冒頭と終盤の波のSEのみの部分がほとんどカットされたバージョン
BEST ALWAYS

◆Version D … 「夜の散歩道」、『NIAGARA MOON』セッションの一曲として、95年にミックスされたバックトラック
NIAGARA MOON 2005

◆Version E …  「夜の散歩道」、『NIAGARA MOON』制作時の、ヴォーカルの入っていないデモ・ミックス
NIAGARA MOON 2015 CD

◆Version F …  波の音なし・ヴォーカル大きめ・エコー深めで奥行きのある、86年の吉田保によるミックス
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026


●ナイアガラ音頭 

◆Version A
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1976
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1981
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA VOX
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version B … ピッチを上げクラヴィネットやコーラスをダビング、ヴォーカルも録り直したシングル用モノ・ミックス
ナイアガラ音頭(Single)
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1995
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
ナイアガラ音頭(Single) in NIAGARA 45RPM VOX
NIAGARA 45RPM VOX CD Edition in NIAGARA 45RPM VOX
ナイアガラ音頭EP
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026

◆Version C … Version Bの録音を元に、ステレオで邦楽セクションと洋楽セクションを一方ずつのチャンネルに振った“東西文化・交流バージョン”
NIAGARA FALL STARS 1981
LET'S ONDO AGAIN SPECIAL 1987

◆Version D … おそらくVersion Aの2ミックス・マスターにエコーをかけたバージョン
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 1986
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 in NIAGARA CD BOOK I 1986

◆Version E … 後述のTrack「あなたが唄うナイアガラ音頭 Ondo dé Hustle」同様、Version Bのイントロ前にリズム・ボックス〜ドラムのブレイクが加えられた、PAPILAPOPA大野(邦彦)によるステレオ・ミックス
NIAGARA FALL STARS 2nd Issue 1986
NIAGARA FALL STARS 2nd Issue in NIAGARA CD BOOK I 1986

◆Version F … 95年12月に作成された、Version Eの構成だが音像がすっきりし定位も異なる、笛吹銅次によるステレオ・ミックス
NIAGARA ONDO BOOK in NIAGARA NOVELTY SONG BOOK

◆Version G … Version Eのイントロのリズムボックス部分をオミットしたもの
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Version H … Version Fのイントロのリズムボックス部分をオミットしたもの
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

◆Track A … 「あなたが唄うナイアガラ音頭 Ondo dé Hustle」、Version Bのイントロ前に「ココナツ・ホリデイ」の賑やかしとリズム・ボックス〜ドラムのブレイクが加えられたモノラルのカラオケ
ナイアガラ音頭(Single)
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 2006
ナイアガラ音頭 in NIAGARA 45RPM VOX
NIAGARA 45RPM VOX CD Edition in NIAGARA 45RPM VOX
ナイアガラ音頭EP
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 50th Anniversary Edition 2026 CD

◆Track B … 笛吹銅次による95年のVersion Fのカラオケ、ステレオ
NIAGARA TRIANGLE Vol.1 Vox 2026

2016年3月12日土曜日

The Jodelles「My Boy」「Girls Fall In Love」[Ken Gold Songbook]

The JodellesはJo Kesterと双子のAnne Peters・Annis Petersから成る3人組ヴォーカル・グループです。Peters姉妹はBilly Ocean等のコーラスをやっていたこともあるそうです。3人組がどういった経緯で結成されレコードを出すことになったのかはよくわかりませんが、1983年7月に英Ariolaからリリースされたシングルが「My Boy」c/w「The Choo Choo」でした。両面ともにGold-Denne作品で、Goldによるプロデュースです。Goldは、Delegation等で聴かせるアップ・トゥ・デイトなブラックミュージックと並行し、Tight Fit「Back To The 60's」のプロデュース等、60年代志向の作品を少しずつ出していましたが、その極めつけとも言える作品がこの「My Boy」と言えるでしょう。



いきなりのWizzard「See My Baby Jive」風の決め、3連譜の複数台と思しきピアノ達が鳴り始まるシャッフル・ビート。めくるめく60年代前半の、Phil Spector風ガール・グループ・サウンドが展開されています。アクセントのタム回しがシンドラなのが時代ですね。ブラス・ストリングスアレンジはいつもの通りLynton Naiffがクレジットされています。

Wizzard風の決めや間奏のギターの雰囲気など、まるでこの2年前・81年の大滝詠一さん作品『A LONG VACATION』を意識したかのような音世界ですが、Goldに当時聴く機会があったのか、はたまたたまたまアウトプットが似てしまったのか、真相は本人に聞いてみないと分かりませんね(これ聴いて思いましたが、80年代のナイアガラ・サウンドって音の厚み付けにブラス隊を使うことってあんまりありませんでしたね)。ちなみにB面の「The Choo-Choo」もタイトルからしていかにもオールディーな感じですが、こちらはSpectorものではなく、Martha & The Vandellas風のソウルフルなナンバーです。



そしてそのわずか1ヶ月後、第2弾にしてラスト?シングル、「Girls Fall In Love」がリリースされます。B面が「My Boy」で、ジャケットもシングル「My Boy」の「STEREO 45RPM」の部分に「Girls Fall In Love」と上から貼っただけと、手抜き感が凄いですが…。さてこの「Girls Fall In Love」、Gold-Denne作・Goldプロデュースというところは変わらずでして、やはり素敵な60年代アメリカン・ポップスものでした。フェイドアウト前に登場するドラムの三連とか、思わずニヤッとする要素が満載です。なんというかDavid Jones風の香りもどうしても感じられますが、Goldは82年の佐野元春さん・杉真理さん・大滝詠一さんによる『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』を当時聴く機会があったのか、是非、是非、本人に聞いてみたいところですね。


2016年2月27日土曜日

西 慎嗣アンド・ ロード・ロード・ローディ・ミス・クローディ・グループ「すてきなトランスポーテイション」「シュールなる渚1963」[桑田佳祐 Songbook]

桑田佳祐さんがめでたく還暦を迎えられたそうですので、そんなタイミングで新しいシリーズを始めてみたいと思います。作曲家・桑田佳祐さんに焦点を当て、桑田さんが他者に提供しレコード化された楽曲で、サザンのメンバーのソロ作品を除くものを年代順にご紹介するという、ニッチで需要もなさそうなテーマでお送りしようかと…(なにしろあんまり数が無いので、すぐ終わってしまいそうですが…)。

第一回目は桑田さんが初めて他者へ提供した楽曲2曲となります(ちょうど、サザンで「私はピアノ」「松田の子守唄」と、ご自身以外のヴォーカル曲を作曲・リリースした直後になります)。これらは桑田さんの初プロデュース作品(“桑田佳祐の初プロデュース!”と帯に記載されています)でもある、スペクトラムのギタリスト、西慎嗣さんの1980年8月リリースのソロ・アルバム『NISHI』に収められています(ちなみに、同年3月リリースのスペクトラム『OPTICAL SUNRISE』収録の「MOTION」は、作詞家・桑田佳祐初の提供作品となります)。

おそらく桑田さんが西さんのアルバムをプロデュースすることになったのは、同じ事務所、さらには同じレコード会社所属だったからというのは言うまでもありませんが、やはり桑田さんと西さんの趣味の一致(Eric Claptonやスワンプ方面)があったのかと思います。結果、スペクトラムのサウンドから大きく離れ、当時のサザン(まさに『タイニイ・バブルス』〜『ステレオ太陽族』の間といった感じです)の雰囲気を持ったアルバムに仕上がっております。原由子さん(メインのキーボードは奥慶一さんですが)や松田ヒロシ(シングル「勝手にシンドバッド」以来のカナ表記でした)さんの参加もそういった雰囲気への影響が大きいですね。

「すてきなトランスポーテイション」は70年代後半あたりのClaptonの雰囲気が出た、いかにもこの頃の桑田さんらしい、すてきな一曲に仕上がっています。クラリオンのCMタイアップが付き、80年12月に斎藤誠さん作「Don't Worry Mama」(こちらもClapton風レゲエものでした)と両A面でシングル・カットされますが、この曲はシングル用のミックスが新たに作られました。シングル・ミックスの方はヴォーカルがよりこなれた感じで、ダブルで録り直されています。

「シュールなる渚1963」はタモリ作詞・桑田さん作曲という異色の組み合わせのサーフ系三連コーラスもので、ドゥーワップっぽくないですがコーラスはシャネルズの皆さんが担当しています。正直西さんのキーからするとかなり低めの設定ですが、これはこれで妙な魅力があります。個人的にはソリーナもポイントが高いです。

『NISHI』はこの2曲に関わらず、当時の桑田さん・サザンの影響が大きく(西さんのヴォーカルも桑田さん風ですし)、またその後の桑田さん・サザンにも影響を与えている、サザン史上も重要な位置にある作品です。是非気になる方はチェックしてみてください。

2016年1月31日日曜日

Delegation「What Took You So Long」「I Figure I'm Out Of Your Life」「Tell Her」「No Words To Say」[Ken Gold Songbook]

3作目『Delegation』リリース後、Delegationのメンバーの一人、Bruce Dunbarがグループを脱退します。Ricky BaileyとRay PattersonのデュオとなってしまったDelegationですが、さらにはAriora移籍後、ヨーロッパやアメリカでのチャート成績とは裏腹に、イギリスで一度もチャート・インできていませんでした(Baileyはレーベルのプロモーションが原因と話していますが…)。レーベルからのプレッシャーも重くなる中、新作に向けてプロデューサーKen Goldは、ややマンネリ気味だった前作よりもアップ・トゥ・デイトなサウンドを二人に用意することとしたようです。アルバムは82年3月頃、『Deuces High』のタイトルでリリースされました。

前2作に比べると、日本盤CDのライナーで金澤寿和さんが書いていらっしゃる通りクールな仕上がりとなっています。Robert Ahwaiのキレのあるギターは相変わらず健在ですが、Lynton Naiffがシンセサイザーを多用するようになり、「What Took You So Long」ではエレキ・ベースでなくシンセ・ベースが使われています。英盤CDライナーでSteven E. Flemming Jr.が書いていますが、この辺はアメリカの同時代的なサウンドからSolarものやKashifのサウンドをチョイスして参考にしているのかもしれません。イギリスでも、当時はCentral Line、Imagination、Linx、ShakatakやLevel 42など、新世代のソウル、ファンク・グループが次々と登場していました。

また、特筆すべきは、アルバム全編に渡るリン・ドラムの使用です。おそらくLM-1を使用しているかと思いますが、この時点でこの手のサウンドの作品に全編でLM-1を使用するというのは比較的早かったのではないでしょうか。LM-1のポップスにおける利用を見てみると、Herbie Hancock『Mr. Hands』(「Texture」)が80年9月のリリースで、81年になるとニューウェーブ方面の方々がLM-1を作中で使い始めます。やはりイギリスのミュージシャンの割合が多かったようですが、そんな中Princeが81年10月リリースの『Controversy』(「Private Joy」)でLM-1を使用、同月George Bensonがリリースしたシングル「Turn Your Love Around」でもLM-1が使われ、82年初頭にかけ大ヒットします。ブラックミュージック界にもドラムのマシン化の波が発生した、まさにそんな時流を見極めての使用だったのではないでしょうか。霊感ですがMarvin Gayeが82年10月リリースの『Midnight Love』においてTR-808を全編に渡り使った理由のような、後ろ向きな理由ではないような気がします(808に比べLM-1は高かったし…)。とは言うものの、GoldはあくまでLM-1にシンプルな、ライブで違和感無く人間が再現できるような演奏を行なわせており、Marvinのように独創的なプログラミングを行ったわけではないというのも面白いですね。

A-1 What Took You So Long
A-2 I Figure I'm Out Of Your Life
A-3 If You Were A Song [*Bailey-Patterson]
A-4 Gonna' Bring The House Down [*Bailey-Patterson]
A-5 Tell Her
B-1 Dance Like Fred Astaire [*Bailey-Patterson]
B-2 No Words To Say
B-3 Would You Like To Start A Thang With Me [*Bailey-Patterson]
B-4 Dance-time U.S.A. [*Denne-Hansen]

Gold-Denneコンビ作は4曲と少なめですが、どれも粒ぞろいです。「What Took You So Long」はLM-1とRobert Ahwaiのギターの組み合わせでスタートする哀愁アーバンもの。「Gonna' Bring The House Down」との組み合わせで12インチと7インチでシングル・リリースされていますが、LP・12インチ・7インチで長さがそれぞれ異なる別バージョンが収められています。印象的なベース、アーバンなサックス・ソロが魅力の「I Figure I'm Out Of Your Life」は翌83年にArnie's Loveが「I'm Out Of Your Life」のタイトルでカバーし、UK67位を記録しています。メロウなミディアム・スロー「Tell Her」、そして「No Words To Say」も軽めですが印象に残る泣きのメロディ、個人的な趣味ではどれも甲乙つけがたい出来です。


また、どのタイミングでリリースされたのか不明ですが、メンバー2人による渾身のバラード「If You Were A Song」(B面は「No Words To Say」)がDude Recordsという謎のレーベルからシングル・リリースされています(“この”Dudeはこれ1枚しかリリースが無いようです。また、2013年秋にDelegationは配信のみで現時点での最新シングル「I Surrender」をリリースしていますが、これにDude Recordsのクレジットがあります。ということは、Delegationの個人レーベルでしょうか?)。A面はLPと別ミックスで、ドラムは生、ベースはシンセに差し替え、さらに賑やかしのシンセがダビングされています。このシングル・ミックスは95年のDelegationのベスト盤『The Classics Collection』でCD化されました。

結局このアルバムは、アメリカではリリースを見送られてしまいました。イギリスでもアルバム、シングル「Gonna' Bring The House Down」・「If You Were A Song」はいずれもチャート・インせず、この作品を最後にDelegationはAriolaを去ることになります。DelegationのAriolaとの契約終了、またGoldの作家としての移籍もあってか、これ以降、Gold作品発表の場は減少していきます。


2015年12月30日水曜日

大滝詠一『NIAGARA MOON』のバージョン違い


大瀧詠一さんの命日ということで、今年40周年盤が出ました『NIAGARA MOON』収録曲のバージョン違いをまとめてみました。そもそもこのアルバムはバックトラック以外の別ミックスというのがアルバム単位では大瀧さん存命中はリリースされませんでしたので、バージョン違いも他の作品に比べると少なく、この手の記事を書いてもあまり面白くなかったのです。が、95年3月作業(95年リマスター盤リリースの前後でこんなことやってたんですね!ということは元々出すつもりが無かったということでしょうか?)のリミックス・マスターが今年40周年盤として世に出ました。95年5月にbayfmで全曲未発表のリミックス・バージョンが流れた、という記録がありますが、このミックスでしょうか?結構意図的に色々変えてあり、ヴォーカルの強引な差し替えなど、全くの別物になっています。40周年盤には他にもデモ・ヴォーカルが入ったラフ・ミックスもかなり収録されています(この構成の40周年盤にはいろいろ思うところもありますが…)。個人的には『SONGS』同様、最初のミックスが一番しっくりきますが、そんな名盤『NIAGARA MOON』のバージョン違いです。


●ナイアガラ・ムーン NIAGARA MOON
  ナイアガラ・ムーンがまた輝けば WHEN MY NIAGARA MOON TURNS TO GOLD AGAIN

◆Version A … 「ナイアガラ・ムーン」アルバム冒頭のイントロダクション、滝の音入り
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
NIAGARA MOON 2025

◆Version B … 「ナイアガラ・ムーンがまた輝けば」アルバム最後のフル・バージョン、滝の音入り
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
WHEN MY NIAGARA MOON TURNS TO GOLD AGAIN(Single) in NIAGARA x SHIPS COLLAVOX
NIAGARA MOON 2025

◆Version C … Phillesのステレオ・ミックス定位を意識した1978年のリミックス
DEBUT
MORE NIAGARA FALL STARS in NIAGARA VOX
DEBUT in NIAGARA BLACK VOX
NIAGARA MOON 1995
DEBUT in NIAGARA CD BOOK I 2011

◆Version D … 1995年にミックスされたバックトラック、滝の音入り(最後に録音担当の声も)
NIAGARA MOON 2005

◆Version E … 2005年の映画「イン・ザ・プール」用に作られた、ドラムレスのリミックス
BEST ALWAYS

◆Version F … Version Eのカラオケ
BEST ALWAYS TRACKS

◆Version G … 1995年に作られたリミックス、定位等はVersion Dに近い
NIAGARA MOON 2015 CD
NIAGARA MOON 2015 LP

◆Version H … 1977年6月20日渋谷公会堂でのライブ・テイク
NIAGARA MOON 2015 CD

◆Version I … ストリングスのみのデモ・ミックス
NIAGARA MOON 2015 CD

◆Version J … ストリングスのみのデモ・ミックスで、Version Iと違いフェイド・アウトしない
NIAGARA MOON 2015 CD

◆Version K … Version Iの別ミックス、冒頭に
NIAGARA SONG BOOK & NIAGARA SONG BOOK 3 in COMPLETE NIAGARA SONG BOOK

◆Version L … Version Jの別ミックス
NIAGARA SONG BOOK & NIAGARA SONG BOOK 3 in COMPLETE NIAGARA SONG BOOK


●三文ソング

◆Version A
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
NIAGARA MOON 2025

◆Version B … 1995年にミックスされた、レコーディング当初に林立夫・細野晴臣・鈴木茂・佐藤博によって演奏されたトラック
NIAGARA MOON 2005

◆Version C … 1995年にミックスされた、Version Aのバックトラック
NIAGARA MOON 2005

◆Version D … 1995年に作られたリミックス、定位等はVersion Cに近く、終盤サッチモによる「三文」がダブルでなくシングル・ヴォーカル
NIAGARA MOON 2015 CD
NIAGARA MOON 2015 LP

◆Version E … 1977年6月20日渋谷公会堂でのライブ・テイク
NIAGARA MOON 2015 CD

◆Version F … 仮歌入りのデモ・ミックス
NIAGARA MOON 2015 CD


●論寒牛男 LONESOME COWBOY

◆Version A
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
論寒牛男(Single) in NIAGARA×WRANGLER TシャツBOX
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
NIAGARA MOON 2025

◆Version B … 1995年にミックスされた、コーダのギターの使用テイクが異なるバックトラック
NIAGARA MOON 2005

◆Version C … 1995年に作られたリミックス、定位等はVersion Bに近く、間奏のリード・ギターが別テイク、コーダのギターはVersion Bと同じ
NIAGARA MOON 2015 CD
NIAGARA MOON 2015 LP

◆Version D … 1977年6月20日渋谷公会堂でのライブ・テイク
NIAGARA MOON 2015 CD

◆Version E … 仮歌入りのデモ・ミックス
NIAGARA MOON 2015 CD


●ロックン・ロール・マーチ ROCK'N'ROLL MARCH

◆Version A
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
NIAGARA MOON 2025

◆Version B … 1995年にミックスされたバックトラック、Version Aと別の初期テイクが冒頭に入っている
NIAGARA MOON 2005

◆Version C … 1995年に作られたリミックス、定位等はVersion Dに近く、終盤でフェイドアウトせず一番最後に「ナイアガラ・マーチ」のヴォーカルが入る
NIAGARA MOON 2015 CD
NIAGARA MOON 2015 LP

◆Version D … 仮歌入りのデモ・ミックス
NIAGARA MOON 2015 CD


●ハンド・クラッピング・ルンバ HAND CLAPPING RHUMBA

◆Version A
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
NIAGARA MOON 2025

◆Version B … 1976年2月20日に『NIAGARA TRIANGLE VOL.1』プロモーション用に制作された映像用のスタジオ・ライブ
NIAGARA MOON 1995

◆Version C … 1995年にミックスされたバックトラック
NIAGARA MOON 2005

◆Version D … 1995年に作られたリミックス、定位等はVersion Cに近く、フェイドアウトせず終わる
NIAGARA MOON 2015 CD
NIAGARA MOON 2015 LP

◆Version E … 仮歌入りのデモ・ミックス
NIAGARA MOON 2015 CD


●恋はメレンゲ BLAME IT ON THE MERENGUES

◆Version A
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
NIAGARA MOON 2025

◆Version B … 1978年のモノ・ミックス、イントロがカットされ「あれはダンスパーティーの夜」がアカペラで、直後に演奏が始まり終盤も少し長く聴くことができる
DEBUT
DEBUT in NIAGARA BLACK VOX
DEBUT in NIAGARA CD BOOK I 2011

◆Version C … 1976年2月20日に『NIAGARA TRIANGLE VOL.1』プロモーション用に制作された映像用のスタジオ・ライブ
MORE MORE NIAGARA FALL STARS in NIAGARA VOX
NIAGARA FALL STARS '81 REMIX SPECIAL in NIAGARA CD BOOK II

◆Version D … エコーが少なくタイトな、Version Bの別ミックス
NIAGARA MOON 1995

◆Version E … 1995年にミックスされたバックトラック
NIAGARA MOON 2005

◆Version F … 1995年に作られたリミックス、定位等はVersion Eに近く、Version Aでカットアウトされた後の演奏も入っているのもVersion Dと同じ
NIAGARA MOON 2015 CD
NIAGARA MOON 2015 LP

◆Version G … 仮歌入りのデモ・ミックス
NIAGARA MOON 2015 CD



●福生ストラット(Part Ⅱ) FUSSA STRUT Part II

◆Version A
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
NIAGARA MOON 2025

◆Version B … 1978年のモノ・ミックス、イントロ前の山下達郎の笑いが入らず終盤の「フッハ!」にエコーがかかる
DEBUT
DEBUT in NIAGARA BLACK VOX
DEBUT in NIAGARA CD BOOK I 2011

◆Version C … 1976年2月20日に『NIAGARA TRIANGLE VOL.1』プロモーション用に制作された映像用のスタジオ・ライブ
MORE MORE NIAGARA FALL STARS in NIAGARA VOX
NIAGARA FALL STARS '81 REMIX SPECIAL in NIAGARA CD BOOK II

◆Version D … エコーが少なくタイトな、Version Cの別ミックス
NIAGARA MOON 1995

◆Version E … 1995年にミックスされたバックトラック
NIAGARA MOON 2005

◆Version F … 1995年に作られたリミックス、定位等はVersion Cに近く、冒頭の笑い声のテープ回転ムラが無い
NIAGARA MOON 2015 CD
NIAGARA MOON 2015 LP

◆Version G … 1977年6月20日渋谷公会堂でのライブ・テイク
NIAGARA MOON 2015 CD

◆Version H … 仮歌入りのデモ・ミックス
NIAGARA MOON 2015 CD


●シャックリ・ママさん

◆Version A
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
NIAGARA MOON 2025

◆Version B … 1981年6月1日新宿厚生年金会館でのライブ・テイク、「Sheila」「Love's Made A Fool For You」とのメドレー
DEBUT SPECIAL
DEBUT SPECIAL in NIAGARA BLACK BOOK

◆Version C … 1995年にミックスされたバックトラック
NIAGARA MOON 2005

◆Version D … 1995年に作られたリミックス、定位等はVersion Cに近い
NIAGARA MOON 2015 CD
NIAGARA MOON 2015 LP

◆Version E … 1977年6月20日渋谷公会堂でのライブ・テイク
NIAGARA MOON 2015 CD

◆Version F … 仮歌入りのデモ・ミックス
NIAGARA MOON 2015 CD


●楽しい夜更し

◆Version A
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
NIAGARA MOON 2025

◆Version B … 1978年のモノ・ミックス
DEBUT
DEBUT in NIAGARA BLACK VOX
DEBUT in NIAGARA CD BOOK I 2011

◆Version C … 1976年2月20日に『NIAGARA TRIANGLE VOL.1』プロモーション用に制作された映像用のスタジオ・ライブ
NIAGARA MOON 1995

◆Version D … 1995年にミックスされたバックトラック
NIAGARA MOON 2005

◆Version E … 1995年に作られたリミックス、定位等はVersion Cに近く、数カ所ヴォーカルが歌詞の違う別テイクに差し代わっている
NIAGARA MOON 2015 CD
NIAGARA MOON 2015 LP

◆Version G … 1977年6月20日渋谷公会堂でのライブ・テイク
NIAGARA MOON 2015 CD

◆Version H … リズム・トラックのみのデモ・ミックス
NIAGARA MOON 2015 CD


●いつも夢中(君に夢中)

◆Version A
NIAGARA MOON 1975
NIAGARA MOON 1976
NIAGARA MOON 1981
NIAGARA MOON in NIAGARA VOX
NIAGARA MOON 1986
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 1986
NIAGARA MOON 1995
NIAGARA MOON 2005
NIAGARA MOON in NIAGARA CD BOOK I 2011
NIAGARA MOON 2015 LP
NIAGARA MOON 2025

◆Version B … 1995年にミックスされた録音風景
NIAGARA MOON 2005

◆Version C … 1995年に作られたリミックス、Version Aの一番最後に右から聴こえる「夢中」はカットされている
NIAGARA MOON 2015 CD
NIAGARA MOON 2015 LP


●CIDER '73 '74 '75
※こちらはややこしくなるのでCM SPECIALについて書くことがあればその際にでもまとめて…
→書きました。 『NIAGARA CM SPECIAL』のバージョン違い