2018年7月31日火曜日

Edsilia「This Is Just The Start」[Ken Gold Songbook]


Edsilia、現Edsilia Rombleyはオランダ出身の女性シンガーです。95年に女声R&BヴォーカルグループDignityのメンバーとしてデビュー、97年にグループを離れソロシンガーとしてのキャリアをスタートさせました。翌年にはユーロヴィジョン・ソング・コンテストに出場し4位入賞を果たします。その勢いでリリースされた、ソロ2作目『Edsilia』は全曲英語詞で録音された世界進出作でした。入賞曲「Hemel En Aarde」の作者であるオランダの作曲家コンビ、Fluitsma & Van Tijnによるプロデュースで、ほとんどの曲は同コンビのペンによるものですが、ラスト手前に収録された「This Is Just The Start」は2名に加えGoldのクレジットがあります。書き加えられた出版社(Songography)から察するに、おそらくKen Goldを指していると思われます。

アムステルダムで録音されたこのアルバムは当時のR&Bのセオリーに乗っ取った作品で、「This Is Just The Start」はAllard BuwaldaのサックスのオブリガードとEdsiliaの歌の組み合わせが魅力の、アーバンなバラードに仕上がっています。Goldがどういう経緯で声をかけられたのか不明ですが、当時はDelegationでユーロ・ハウス、R&Bの方面に手を出していましたので、その流れでオファーがあったという感じでしょうか。

Edsiliaはこの後21世紀に入るとEdsilia Rombleyと芸名を改め、2018年現在も現役で活動しています。一方、Ken Goldの方はというと、これがすっかり新作を見つけるのが困難になってきます。この頃になると米国出身?のKen Goldというキーボード・プレイヤー/作曲家も出てくるのがまたややこしいところです。