SparrowのメンバーのうちドラムのBrian Hudson・ギターのTom Marshall・Tony Hardingは元Tony Rivers & The Castaways〜Harmony Grass、ベースのStuart Calver
は元Playground…と60年代末〜70年代初頭のKen Gold周辺のバンド出身者で構成されており、おそらくそれぞれGoldとは顔見知りだったのでしょう。77年ともなるとGoldの仕事はソウル化が進んでおり、ハーモニー・ポップ人脈への楽曲提供はこのあたりが最後になるかと思われます。
ハーモニー・ポップ・バンドとGold-Denneコンビの組み合わせということで、楽曲の雰囲気としては渋めのMcCartney〜Wings感もありながら、歌い出しなどは「You’re The Song」をぐっとブルージーにした感じもあるとでもいいましょうか…メロウなミディアムを、流麗なコーラスで彩ったナンバーとなっています。
なお、Chris Whiteは2019年より「The Chris White Experience」シリーズとして、自身が関わった未発表音源のリリースを開始しました。そして「The Chris White Experience Presents」として、75年のSparrowのお蔵入り録音も発掘、2021年になってCD化されました。Ken Gold絡みの作品は含まれていませんが、Goldに近しかったメンバーによる、歴史に埋もれていた英国ハーモニー・ポップの良作を楽しむことができます。